「またミスしてしまった…」「段取りがうまくいかない」
仕事中に何度も自分を責めてしまう。そんな経験、ありませんか?
ADHD(注意欠如・多動症)の人にとって、仕事には特有の困りごとが多くあります。
しかし、それらの多くは「能力の低さ」ではなく、「脳の特性」と「環境とのミスマッチ」によるものです。
この記事では、ADHD当事者がよく感じる仕事上の困りごとをランキング形式で紹介し、
その原因や対処法のヒントもあわせて解説します。
ADHDの人が仕事で困ることランキングTOP10
第1位:うっかりミスや確認漏れが多い
- メールの誤送信、添付忘れ
- ダブルチェックを忘れる
- 細かい数字や表記の見落とし
【対処法】
チェックリストを作る、送信前に必ず読み返すルールを習慣化する。
第2位:締切を守れない・ギリギリになる
- 期限に遅れがち
- 最後の数時間でなんとか間に合わせるパターンが多い
【対処法】
“見える締切”を前倒しで設定する。ポモドーロ・タイマーの活用も◎。
第3位:タスクの優先順位がつけられない
- 全部重要に見えて、動けなくなる
- 目の前のことに気を取られて大事なことを後回しにしてしまう
【対処法】
タスク管理アプリやフレームワーク(緊急度・重要度マトリクス)を使う。
第4位:集中力が続かない、気が散りやすい
- SNS、チャット、雑音などで思考が止まる
- 仕事に取りかかってもすぐ中断される
【対処法】
通知をオフ、作業環境の最適化、短時間集中(ポモドーロ)で切り替える。
第5位:話が長くなったり、脱線してしまう
- プレゼンや会議で要点がまとまらない
- 話の途中で別の話題に飛んでしまう
【対処法】
事前に話すことをメモで箇条書きにし、要点を意識する練習をする。
第6位:整理整頓が苦手でデスクが散らかる
- どこに何があるかわからない
- 探し物で毎日時間をロス
【対処法】
「使ったら戻す」仕組み化、毎日のルーチンで5分の片付け時間を設定。
第7位:会議や打ち合わせで集中できない
- 他人の話が頭に入ってこない
- 発言のタイミングがわからず沈黙してしまう
【対処法】
事前に議題を確認してから参加する、メモで集中力を補う。
第8位:同時に複数のことができない
- マルチタスクが苦手
- 1つの作業に集中していると、他を忘れる
【対処法】
作業を細かく分解し、1つずつ終わらせる「シングルタスク」に切り替える。
第9位:興味のない業務に取りかかれない
- 単純作業や事務処理を後回しにしてしまう
- 頭ではやるべきとわかっていても体が動かない
【対処法】
タイマーで作業を区切る、楽しい要素を加える、ご褒美とセットにする。
第10位:感情のコントロールが難しい
- イライラが顔に出てしまう
- ちょっとしたことで落ち込み、やる気を失う
【対処法】
短時間でも休憩をとる、感情を言語化する、信頼できる人に相談する。
おわりに
ADHDの人が仕事でつまずく場面には、必ず“理由”があります。
それは、あなたの性格のせいでも、努力不足のせいでもありません。
大切なのは、困りごとを「仕方ない」と諦めるのではなく、
自分に合ったやり方や仕組みを見つけていくことです。
もし今、つらさを感じているなら、ひとつずつ小さな工夫から試してみてください。
少しずつ「働きやすさ」は作っていけます。